2009年10月26日月曜日

ジュズダマ



犬の散歩道、谷津田の一番上のあぜ道の土手にジュズダマが生えています。稲刈りも終わって、あぜの草刈りも来春まで一休み、ジュズダマは順調に実をつけました。
黄緑色の実が早く熟さないかと、散歩のたびにちらちら見ていたら、やっと熟しました。色が変わったのだけいただいてきましたが、まだまだたくさんの実をつけています。
私が小さい頃は、ジュズダマは宝物で、熟れたら採ろうと競争者も多いし、牛の草刈りなどで刈られてしまっているし、友だちから、もったいをつけてほんの少しおすそ分けしてもらうのが関の山でした。
でも、今では、子どもはめったに見かけないし、草刈りも最小限になされているし、ジュズダマも木苺も桑の実も、採り放題です。
嬉しいのか、寂しいのか。

2009年10月25日日曜日

モダマのハート



石でも、種でも葉っぱでも、なんでも、ハート型のものを拾うと、「あっ、ラッキー」と思ってしまいます。このモダマも、そんなわけで、ちょっと特別扱いされています。




ハートホヤの葉っぱ。2、3年前に買いました。一枚の葉っぱから茎は出にくいといわれていますが、いつかは新しい芽がでてくるのではないかと、10日目ごとの水遣り時に期待して見ています。しかし、今までのところ、まったくその気配がありません。




で、痺れを切らして、茎の出たものをネットで買いました。ところが、昨冬までビニール張りの仮小屋(後にぼんやり見えている建物)住まいで、冬に一晩でも温度が下がると、肉厚の葉が凍るのか、あれよあれよと、あわてている間に枯れてしまいました。
枯らした鉢は、これまでになんと3鉢(トホホ)、今年はだいじょうぶと4鉢目を育てています。
とにかく冬を越してもらいたいです

2009年10月22日木曜日

我が家の紅葉



我が家は標高が低いので(約90メートル)、紅葉はあまり見ごたえはないのですが、それでもいろいろな木々が紅く染まりはじめました。
左がヤマボウシ、右がブルーベリー、下がカツラです。ドウダンやニシキギも色づきはじめましたが、ちょっと日陰のものはまだ鮮やかな緑を残しています。
毎年柿の葉の紅葉がきれいなのですが、今年は、先日の台風の影響か、桜や柿はすでにすっかり葉を落としてしまっています。
初霜もそう遠くないかもしれません。

2009年10月20日火曜日

エゴノキの実



春、山の木の花の色は圧倒的に白が多いと思います。エゴノキも白い地味な花をつけますが、夏から秋にかけての実のなり方は、なかなか素敵です。薄緑色の実が鈴のように連なってぶらさがっているのがかわいいいし、茶色くなってはぜたところもなかなかのものです。
そして、中の種の赤茶色がおしゃれです。

ゴンズイ、ガマズミ、クサギ、マユミ、ニシキギ、センダンなど、秋には素敵な実をつけますが、どれも長いあいだ保存してはおけません。その点、私の身勝手ですが、エゴノキの実の硬くていつまでも変わらないところが大好きです。

2009年10月17日土曜日

フウセンカズラ


花木センターに生垣用のドウダンを買いにいきました。掘ってくれるのを待つあいだに、ぶらぶらしていると、外の空き地に、こぼれ種なのか、フウセンカズラが実をつけていました。茶色くなっている実もあったので、いただいて破いてみると、ハートの顔のついた、あの丸い実が、2粒、3粒ずつ入っていました。

ずっと昔、初めてカンボジアに行ったときのこと、農村の道端で、野生のフウセンカズラがゆれているのを見たときには、びっくりしました。どんな草木にもルーツがあるのはあたりまえですが、自分が大切に育てたことのあるものが自生しているのを見ると、なんだか不思議な気分になります。
タイで初めて雑草としてオジギソウを見たときも、やっぱり「ひゃ~あ」と驚いていまいました。母が毎年のように初夏になると買ってきていた、なじみのオジギソウが、田んぼの畦など、どこにでも、しかも一年中生えています。

他にも、ノボタン、スイカ、アロエ、グロリオサ、シクラメン、こんにゃく、ナス、稲などなど、いろいろな国で、いろいろな自生種を見ました。

そうそう、韓国では、泊めていただいた農家で、田んぼの雑草である小さなゴボウのキムチをいただいたことがあります。葉つきのままで15センチほどのゴボウを、切らずにそのままキムチにしてあって、とても美味でした。
「日本にも生えてんじゃないの」と言われ、しばらくはさがしてみましたが、どこにもありませんよね。

来春には、久し振りにフウセンカズラを蒔いてみます。

2009年10月14日水曜日

パルメラヤシ


飛行機がプノンペンの空港に近づくと、農村には、田んぼのあぜや屋敷の敷地内にヤシの木が林立しているのが見えます。
それがパルメラヤシ(オウギヤシBorassus flabellifer)です。一戸あたりの田んぼ面積の小さいプノンペン近郊の村人にとって、乾季に砂糖を採るパルメラヤシは大切な収入源です。
ヤシ砂糖を採る農民は、10本とか20本とかのヤシを持っていて、それぞれのヤシには、竹の節を残した簡単なはしごが結び付けてあります。それを登って花房をやんわりともみ、先を切って、一定期間竹筒をつるしておいて樹液を集め、それを煮詰めて砂糖をつくります。
危険を伴うし、煮詰めるにはたくさんの薪がいる、たいへんな作業ですが、煮物やお菓子づくりにはヤシ砂糖は欠かせず、よい値で取引されているので、たくさんの人が従事しています。

パルメラヤシはココヤシ同様、何から何まで利用できます。葉は屋根や籠、ござなどをつくるのに利用され、葉柄を割いたものは、稲苗を結ぶ紐、ロープ材料に利用され、役目を終えた古い木は、建築材料や工芸材料にされています。

実は、食べられますが、まあ買って食べるほどの味ではなくて、子どものおやつ程度でしょうか。
1981年、まだ半鎖国状態のビルマに行った時には、このパルメラヤシの内果皮をくりぬき、鳥の彫刻をした蓋をつけた漆塗りの入れ物を見ましたし、バンコクの週末市場でも内果皮を利用して、身と蓋をつくった容器を見つけました。とても素敵です。
そこで、私もなにかつくろうと、村でパルメラヤシの実を拾いました。ココヤシほど厚くはない外皮に挑戦すること数週間、毎日磨いてもなかなかすべすべになりません。そして、つるつるになる前にギブアップした実が、いまでも手元に残っています。


いつでもそうですが、なにかやってみると思うようにはいかなくて、先人をただただ尊敬してしまいます。

2009年10月4日日曜日

秋の贈り物


これは全部、今朝の犬の散歩のときに拾ったものです。

アケビはそろそろ藤色になってきたので、とろうと、先が二股に分かれた木の枝を持って出かけました。道の脇に垂れ下がってきていて、食べごろでした。
干ししいたけ、にんじん、ひき肉など炒めて味付けしたものを、種を取り出したアケビの皮に詰めて、蒸し焼きにします。その昔山形出身の人に教えていただいた料理で、ほろ苦くておいしいものです。
ヤマブドウは、アケビの脇にあって、勝手についてきました。集めてジャムにするといいのですが、実が小さく、なかなか量が集まらなくて、ついめんどうがってしまいます。

栗は、もう無人になった家のもので、もちろん手入れもせず、十年以上も放りっぱなしの木ですが、これが大きな実をつけて、我が家で借りている田んぼに落ちてきます。毎年、この時期になると、何日も拾えます。タヌキと競争の年もあるのですが、今年はどんぐり(クヌギ、コナラなど)がたくさんの実をつけたので、イノシシもタヌキもそう人家の近くには出てきません。
我が家の栗は早稲で、もうとっくに終わっているのですが、この木のおかげで、長いあいだ栗が楽しめます。

そろそろ自然薯のむかごも大きくなりました。これもイノシシと競争ですが、今年は手に入りそうです。

2009年10月2日金曜日

辛夷の実


子どもたちが小さかった頃、東京郊外の新興分譲地に住んでいました。まだ空き地の方が多く、山を削った分譲地も、年月を経るとしっとり森のようになるかと、庭に辛夷の苗を2本植えました。
あれから数十年、分譲地は緑濃くなるどころか、家々の木は小さく刈り込まれ、無機的な景観は美とは程遠いものとなっています。
私たち家族は、十年足らず住んだ後はその地へ再び帰ることはなく、大きく育った辛夷は、ご近所の鼻つまみものとなっていました。
八郷に来てしばらくして、掘り易い1本は植木屋さんに頼んでこちらに移植してもらいました。「辛夷の移植は難しいよ」と言われたとおり、移植後5年ほどは花もあまり咲かなかったのですが、今ではすっかり根を張り、早春にはいち早くたくさんの花を咲かせ、春を告げてくれます。
石垣近くのもう1本は残念ながら、土地を売るときに切り倒してしまいました。せめて薪ストーブの薪にしてやりたいと願い、軽トラックで運んできました。
その移植した辛夷、幹の直径は30センチほどでしょうか、刈り込んだ枝も伸び、毎年今頃実をつけます。真っ赤な実がさやに入っていて美しい。ずっと変色しないと最高ですが、だんだんしなびてしまいます。
結構あちこちで発芽していて、抜いたり切ったりしないで残すようにしているのですが、気がつくといつの間にか消えていて、まだ二世は育っていません。