2013年2月9日土曜日

黒い羽衣


昨日は珍しく強風が吹き荒れた一日でした。


軒先につるした風鈴はいっときもじっとせず、悲鳴のように鳴り続けていました。
室内で、窓の方に向いて座っていたら、下を向いていたのですが一瞬目の前が暗くなった感じで、影がよぎるのを感じました。


顔をあげて外を見ると、黒くて長い農業用ビニールが空に舞い、工事中の鉄筋に引っ掛かったのが見えました。
そして、激しくはためいたあと、しばらくしてクヌギの枝に移りました。


西風だったから、丘の下から吹き上げられてきたに違いありません。しかし、丘の下はほとんど田んぼ、ブドウ畑もありますが、黒いビニールは使いません。いったいどこから来たのか、遠く旅して来たものです。
もっとも、天の羽衣だったら大喜びするところですが、黒いビニールはちっとも嬉しくありません。

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