2012年1月18日水曜日

ガーナを思って



ガーナのクマシは、初めての外国暮らしをしたところでした。
クマシは、アフリカがくびれたところカメルーンから西へ伸びる、熱帯林の西の端の方に位置していて、当時はまだ大きな木がたくさん残っていました。
そして、カカオの栽培にも適していました。
写真は小学校です。

私たちがクマシで暮らしたのは、1966年から68年まで、ロッテのガーナチョコが発売されたのが、1964年です。
カカオの産地ガーナにも国産のチョコレートがありましたが、暑い国では解けやすいため、温帯のチョコレートより固めにつくってあり、そうおいしいものではありませんでした。




夫の休暇のとき、何度か北に向かい、ガーナ北部やオートボルタ(今のブルギナファッソに行きました。
サバンナでは、乾季にはバオバブの木や、土づくり、雑穀(四国ビエやソルガム=主食)の茎で葺いた屋根がどこまでも見渡せました。
また、町でなければ道もないので、車でどこでも走れました。

しかし、雨季には景色が一変します。丈の高い雑穀が視界をさえぎり、道の両側に見えるのは雑穀の茎だけ、遠望はまったくきかず、まるで迷路を行くようでした。
乾季に訪ねたところを再訪したいと思っても、家も見えず、ほとんどたどり着けませんでした。

この古い写真は乾季のもの、右の木はバオバブ、下に家が見えます。家は、中庭のある、円筒形の個室のつながりですから、全部で一軒です。
そして、左のこんもりした木の足元に見えるのは、穀物や種籾を入れる、納屋群でしょう。木の左には定期市に行くのか、人の姿が見え、一番左に遠くの別の家が見えます。




さて、バオバブの木が好きなのに、バオバブを偲ぶものは写真しかないので、こばやしジャム店が特大のバオバブの実を売り出したのをよいことに、またまた注文してしまいました。

届いてみたら、その大きさにびっくり。
もっともとくに大きいのを選んで送ってくださったようでした。ラグビーボールくらいあります。




そして、カカオも送っていただきました。
ガーナを偲ぶ、実二つ。
存在感のある実たちでした。

そういえば、こばやしジャム店のHPを調べるためにのぞいてみたら、なんとフタバガキの実まで仕入れていました。こばやしさん、がんばっています。

4 件のコメント:

toki-sapp さんのコメント...

春さんは、普通の人ではなかなかできない生活体験を多くしていらっしゃるので、私もブログの行間からそのごくごく一部を垣間見ることができて、とてもうれしいです。
これ、すごくいい写真です、思わず引き込まれてしまいました。
我が家に全巻ある手塚治虫の「ジャングル大帝」の、たまに出てくる部族の家を想像しました。

カカオって、発酵させるんでしたっけ??それともバニラだったかな?
春さんのお持ちのカカオの実ではチョコレートはできないんでしょうか笑。

さんのコメント...

toki-sappさん
ありがとうございます。古い写真で、すっかり変色しています。
サバンナの家は、どれもすごく素敵でした。実測させてもらった家は、個室が40以上あって、壮観でした。
また、家と家がくっついちゃって、自分の家に行くには、いったんよその家の屋上に上って、自分の家まで来たら、また梯子で降りる村もありました。
家は土で好きにつくれるので、柱の中に鶏が入るスペースをつくったり、ベッドは高くしたり、壁に模様を描いたり、自由自在でした。toki-sappさんが見たら、一目で気に入ると思います。
カカオは無理でしょう(笑)新鮮な種を使うと思います。

Tomoki さんのコメント...

発酵させるのはバニラですよ。

バニラも蘭(しかもつる性の蘭)の実を発酵させたものだと聞くと、不思議に思いますよね。

さんのコメント...

Tomokiさん
ありがとうございました。