2011年8月17日水曜日

ショレアとホペア





以前、UPしたことがあると思っていたショレア(Shorea roxburghii、タイ名パヨーム)ですが、ラベルをつけ忘れたのか、見当たりませんでした。
それはともかく、上の濃い色のが私の持っていたショレアで、下の初々しいのが、今回Tomokiさんからいただいたショレアです。
色に、20年ほどの年の差が出ています。

ショレアの種は、三枚の大きい羽と、二枚の小さな羽を持っています。




ヤーン(デプテロカルパス)、タキアン(ホペア)と並んで、パヨーム(ショレア)はかつてのタイ人の生活に欠かせない木でした。
樹脂を採って灯明にし、舟やロープ、籠などに塗る、補強材兼接着材としても使いました。また、ヤシ砂糖をつくる時は、花序を傷つけてそこから出る液を竹の筒に受けますが、その竹の筒一つ一つには、必ず、フタバガキ科の樹の幹のチップを入れておきます。
そうしないと、すぐに酸化が進んで、煮詰めても砂糖ができなくなるからです。




こちらはホペア、上の二段が持っていたもの、下の段がTomokiさんからいただいたものです。ショレアと違って、年の差がでていません(笑)。

他のものとも比較しようと、以前UPした別のホペアを見ると、私の記した学名がどちらもHopea odorataになっています。種の羽のつき方が、まったく違いますから、どちらかが、間違えています。

ホペアは何種類もありますが、ほとんどはマラヤ、ボルネオなど島嶼部に生えています。
とすると、Tomokiさんも拾われた、上の写真の種の方が、大陸部にも多いHopea odorataでしょうか。
もう一つの、南タイのクラビで拾った種は、島嶼部のホペアのものでしょう。
もっとも、タイ人は、ホペアをまとめてタキアンと呼んでいましたが。




私の持っていた種の中に、羽の生え方が、ちょっと違うもの(右)がありました(クリックで写真は拡大)。
これもホペアでしょうか?



6 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

上から3枚目の写真は、
H. odorata
のようですので、以前upされたのは違う種類だと思います。
シンガポールでは、最近街路樹としてH. odorataが沢山植えられていますので、その時には「これでもか!」というほど拾うことができます。街路樹の場合、三角形の樹形がとても美しくて見とれてしまいますよね。
フタバガキも種類が多く、種の特定はなかなか難しいです。他の写真についてはよく分かりません★
帰国してから他にすべきことがありすぎて、熱帯雨林の植物のことはお蔵入りにしていましたが、春さんのブログを知って、血が騒ぐ・・・というか撮り貯めた写真の整理が無性にしたくなりました。

さんのコメント...

匿名さん
もうシンガポールにいらっしゃらないのですね。
シンガポールは、飛行機の乗り継ぎで、4、5回くらい、しかも短時間しか行ったことがありません。
しかも中心街にいただけで、海も見ませんでした。
赤道直下ですから、大陸とはまた別の植物がいろいろあるのでしょうね。
機会があれば、行ってみたいです。
実は、行きたいところはたくさんありますが、犬猫がいて(笑)、身動きが取れません。

Tomoki さんのコメント...

私がお送りしたのは、Hopea ferreaの実です。

ヤシ砂糖の原料採集時に、フタバガキの樹皮入れて酸化?を防ぐなんて知りませんでした。酸化ではなくて、微生物によるアルコール発酵を抑えるためでしょうか?いずれにしても、生活の知恵ですね。

さんのコメント...

Tomokiさん
ありがとうございます。もっといい図鑑が欲しい(笑)。私の持っている図鑑で、写真のあるホペアは一種類しかありません。
フタバガキの本も持っているけど、役立たず!
カンボジアのプノンペン近郊の村では砂糖づくりが盛んですが、酸化防止(?)のためのフタバガキ科の木を切り尽くして、他所から買うので、経済的な負担になっていました。
フタバガキ科の木片を、必ず竹筒(今はプラスティックも増えた)に一片入れますが、たった一度しか使えません。

Tomoki さんのコメント...

一番下の写真、右はやはりShoreaの仲間のように見えますね。

また、正体わかったらご連絡します。

さんのコメント...

Tomokiさん
よろしくお願いします。