2010年12月3日金曜日

一本の棒から






何本かはたきを持っていますが、これは長さが90センチ、ふさふさした部分だけでも70センチある、長い、長いはたき(?)です。
長すぎて使いにくいので、何度か切ろうとしましたが、そのたびに、「待てよ」と思いとどまってきました。
なにも、これを切らなくても、他にもはたきがあるのですから。

以前、タイのNGOを訪問したとき、このはたきが壁に掛けてありました。
何気なく見ていたのですが、どうも一本の木(か草)の茎(か柄)を、細かく裂いてつくったものらしいことがわかりました。つまりつないだものではなくて、一本の棒からできているのです。

で、もうちょっと熱心に見ていると、訪ねて行った相手が、
「これ、欲しい?。あげるよ」
と、あっさりと壁から外してくれました。




「この材料は何?」
「ううん、何かなあ」
いまだにわかっていません。
ラタンのようにも見えますが、ラタンがこんなに裂けるでしょうか。

裂けば繊維になるものを裂くのは、おもしろそうですが、
「最初は、どうはじめたの?」、「端から裂いていったにしても、真ん中の方は裂くのも難しいでしょう」、「境目が、どうしてこんなにきれいなの?」と、疑問は残ったままでした。




裂いていない方を見ても、なかなか想像がつきませんが、裂かれている部分は中まで柔らかく、しっかり境界線まで裂かれています。

あまり実用的ではなくて、いつまでも飾りに甘んじているのですが、裂いた人のことを思うと、まあ切らなくてもいいやという気持ちになって、今日も掃除道具置き場にぶらさがっています。




赤い靴はいてた女の子



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