2009年6月16日火曜日

菩提樹


いろいろな木が菩提樹と呼ばれています。

お釈迦様が悟りを開くために座られたのは、ヒンドゥーの主要三神である、ブラフマー、ヴィシュヌ、シヴァ神の住むというインドボダイジュ(Ficus religiosa)の木の下でした。そして、7日後に移られたといわれているのが、もっと大きなベンガルボダイジュ(Ficus benghalensis)の木の下です。
こんもり丸いインドボダイジュも、枝を大きく広げたベンガルボダイジュも私の大好きな木です。ベンガルボダイジュはとくに巨大で、スリランカでしたか、枝を広げた範囲が1キロ四方にもなっているそうです。枝の途中から出てきた根が太くなり、つっかい棒の役目を果たして枝を支えるので、どんどん横に広がっていけるのです。
どちらもイチジクの仲間で、たくさんの実がなって、たくさんの小鳥を養います。鳥が運んでそこここに新しい木が生えるのですが、聖なる木ですから、切ったり抜いたりはしません。そのため、カルカッタなどでは、古い建物の屋上や窓の脇からたくさんの若木が育っていましたが(20年ほど前のことです)、生活が著しく変化したであろう今では、どうなっているのでしょうか。

インドの数珠は、ジュズボダイジュ(ルドラークシャ、Elaeocarpus sphaericus)の実でつくります。私も探せば持っているのですが、まだこの地に越してきてから荷物を全部解いてないので、どこにあるのか...。またの機会に譲ります。

写真の実は、♪泉のほとりに、繁る菩提樹♪と歌われた菩提樹(Tilia platyphyllos Scop.、シナノキ科シナノキ属)の実です。 ヨーロッパ原産でしょうか。小さい実は私がどこかで拾ったもの、大きい実は友人が奈良で拾ったものです。まるでハナイカダのように葉から実がなっているように見えますが、葉のように見えるものは葉ではなく、果序です。

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